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ドラえもんから手紙が届いた!

だいぶ昔の話。

娘がまだ年少だった頃。

ある日、僕は用事があって一人で出かけていた。

その用事を済ませ、家に帰る途中に
ふと、妻や娘にお菓子でも買っていこうかと思い立つ。

百貨店に入って、妻や娘が気に入りそうなお菓子を探す。
すると、どら焼きに目が留まった。

娘はお菓子なら何でも食べる。
和菓子、洋菓子、スナック菓子、何でも好きだ。

妻も同じだ。

この時 目に留まったどら焼きはちょっと高級なヤツ。
妻が以前、好きだと言っていた有名老舗店のモノだ。

少し高いけど、たまにはいいか。
そんなことを思いながら妻と娘に一つづつ、
合わせて2つ買って帰る。

家に帰って妻に渡すと、予想通り喜んでくれる。

娘に渡すと喜んでいるが、少し様子が違う。
何かを考えている。

で、娘が発した言葉が
『これドラえもんにあげたい』

この言葉を聞いたとき、胸が熱くなった。
ホントに温かい気持ちになった。

『娘ちゃん、ドラえもんが好きやもんなぁー
ドラえもんはどら焼きが好きだから大好きだからあげたいの?』

『うん!』

『そっか、ドラえもんは確かにどら焼きが好きだけど、
娘ちゃんに食べてもらいたいんじゃないかな?』

『いいの、ドラえもんにあげたい!』

娘もどら焼きは好きだが、
どうしてもドラえもんにあげたいらしい。

こんなにも純粋な気持ちは親としても大切にしてあげたい。

『わかったよ、じゃあ、ドラえもんにあげようね。
どうやったら渡せるか考えないといけないね。』

我が家のリビングにはデスクが置いてある。
のび太君のデスク同様、引き出しもある。

『娘ちゃんさぁ、ウチにものび太君と同じような机があるじゃん?
今、引き出しを開けてもパパの書類が入っているだけだけど、
夜になるとタイムトンネルに変わるんだよ。
だからここの引き出しに、どら焼きと手紙を書いて入れておくと
ドラえもんが気づくかもしれないね。』

えっ!?
そうなの!?
夜中にタイムトンネルになるの!?
その引き出しが!?
そう言いたげな顔してる。

それでも
『うん!なら手紙書いてどら焼き入れとく!』となります。

 

ドラえもんへ、どら焼き食べていいよ。

シンプルだけど、善意100%で書かれた手紙。

この手紙と共にどら焼きを引き出しへ入れる。

『今夜、さっそく気が付いてくれるかなぁー』

こんな話をしながら、
妻と娘を風呂へ行かせます。

この時間に僕はドラえもんに扮した手紙を書く。

娘ちゃんへ

どら焼きありがとう。
娘ちゃんの気持ちは嬉しいけど
ボクは娘ちゃんに食べて欲しいな。

おいしく食べてね。

ドラえもんより

文章は慎重に考えた。
最終的に上記の手紙にした。

どんな手紙が良いのか?

娘の気持ちとしては、大好きなドラえもんに
おいしく食べてもらいたいとの想いが強い。

なので僕が食べて、空のパッケージだけを引き出しに戻し

おいしかったよ

の手紙を添えるのがベストだろうか?

それともシェアするか?

分け合って食べると、気持ちの一体感が強くなる。

包丁で半分にして、半分は僕が食べ、残りは冷蔵庫に入れておく。

半分食べたけど、すごくおいしかったよ。
とってもおいしかったから娘ちゃんにも食べて欲しいんだ。
だから残りの半分は冷蔵庫に入れておくね
おいしく食べてね。
ドラえもんより

どうだろうか?

1つのどら焼きを大切なドラえもんと分け合って食べる。

気持ちは盛り上がるだろうか?

それともやり過ぎか?

あまりにも過剰な演出でドラえもんが実在するとのイメージが
強くなりすぎてしまう事も良くない。

いるなら会いたいと泣きだしたらどうする?

”ぜーんぶウソでした♪”
なんて言えない。
残酷すぎる。

娘は深く傷つくだろうし、僕との信頼関係もなくなってしまう。
再構築も困難になることは明白だ。

そうなってしまうと、今後の子育てにも悪影響がある。

夢を壊さないように、さりげなく気持ちを盛り上げる。

そのためにも”全部食べていいよ”のパターンがベストと判断した。

そっとこの手紙を引き出しに入れ、この日は終わった。

翌日、仕事から帰って娘と話をしてみる。

『昨夜はドラえもん来たかなぁ?
引き出しのどら焼き、食べてあるか見てみた?』

と聞くと『まだぁー』との返事。

『よし、じゃぁー引き出しを開けてみよう。』

娘と二人でワクワクしながら引き出しを開ける。

『あれっ!? どら焼き残ってるね。
昨夜は来なかったのかな?
あっ!! なんか手紙があるよ!
娘ちゃん、読んであげるね。』

そう言って、昨夜、僕がドラえもんに扮して書いた手紙を読み上げる。

娘はちょとだけ残念そうだった。
どら焼きを食べて欲しかったのだろう。

ただ、手紙の返事が届いたことが嬉しかったようだ。

『せっかくドラえもんが食べてって言ってくれてるから
食べちゃおうか。』

そう言いながら、どら焼きを娘に差し出す。

娘も素直に受け取り、食べ始める。

なんのことは無い。
ただのどら焼き一つ。

ちょっと高級などら焼きだったけど、
どら焼き一つでこんなにも幸せな気持ちになれる。

子育てって本当にすばらしいな。

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ちゃぴ

岐阜に住んでる43歳、男です! 機械、電気電子系エンジニアで生計立ててます! 子育て、仕事に奮闘しながら趣味でブログ書いてる。 ちゃぴは飼い猫の名前ですが、このブログのネームに借りてます。 ぜひ読んでみて下さい!

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